SAP は、エンタープライズ リソース プランニング (ERP) ソフトウェアの最大手のプロバイダーの 1 つであり、会計、販売、給与計算、財務、生産、人事などのビジネス アプリケーションを処理しています。世界のトランザクションの 77% が SAP システムに関与しています。 このようなユビキタスな使用により、企業は SAP をクラウド ソリューションや他のサードパーティ サービスと接続するニーズに対処する必要があります。
SAP と Microsoft 製品の間のギャップを埋めるために、Microsoft はすぐに使える SAP コネクタを導入しました。 これらのコネクタは、企業が SAP システムに存在するデータに関する洞察を引き出し、そのデータを活用して革新的なビジネス アプリケーションを構築し、SAP への投資を最大限に活用するのに役立ちます。 Microsoft は、市場の他のクラウド プロバイダーよりも幅広い SAP コネクタを提供しています。 Azure Data Factory、Power BI、PowerApps 用の SAP コネクタを見てみましょう。
Azure Data Factory 用のコネクタ
Azure Data Factory (ADF) は、クラウドでデータ駆動型のワークフローを作成できるデータ統合サービスです。 ADF は、サポートされているデータストア間のデータの取り込み、移動、変換を自動化します。 オンプレミスとクラウドで 25 以上のデータ ストアをサポートします。 ADF を使用すると、SAP HANA、SAP Business Warehouse (BW)、SAP ECC、SAP Cloud for Customer から Azure Blob、Azure Data Lake、Azure SQL DW などの Azure データ ストアにデータを読み込んで、高度な分析とレポートを作成できます。
既存の SAP HANA および SAP BW から Azure にデータを簡単に取り込み、Azure のビッグデータと高度な分析ツールを活用してデータをインテリジェントなアクションに変換することで、独自のインテリジェント ソリューションを構築できます。 ADF では、次の SAP コネクタを使用したデータ移動が可能になります。
SAP HANA コネクタ
SAP HANA は、インメモリ コンピューティング テクノロジーに基づいたデータの保存と処理のためのプラットフォームです。 SAP HANA コネクタは、SQL クエリを使用した SAP HANA 情報モデルおよび行テーブルと列テーブルからのデータのコピーをサポートしています。 このコネクタを使用すると、複数のソースを統合するデータ アーキテクチャを簡単に構築し、ビジネスのデータから分析情報への移行を加速できます。
SAP BW コネクタ
SAP Business Warehouse（BW）は、データを収集、変換、保存し、内蔵のレポートツールを通じてアクセスできるようにするエンタープライズデータウェアハウスです。 SAP BW から Azure Data Factory にデータを移動するために、SAP BW Open Hub および SAP BW MDX コネクタが提供されています。
SAP BW Open Hub Connector を使用すると、BW データを ADF などの下流システムに移動できます。 この BW コネクタは、データベース テーブル タイプのオープン ハブのみをサポートします。 SAP BW MDX コネクタは、MDX クエリを使用した SAP Business Warehouse バージョン 7.x InfoCubes および QueryCubes からのデータのコピーをサポートしています。 このコネクタを使用すると、BW データを多次元形式で移動できるため、SAP で行われたモデリングを保持する必要があるシナリオで役立ちます。
SAP テーブル コネクタ
SAP テーブル コネクタは、任意の SAP テーブルから Microsoft のサポートされているデータ ストアにデータをコピーできます。 このコネクタは、デフォルトまたはカスタムの RFC (リモート関数呼び出し) を介したデータの取得と、SAP アプリケーション サーバーまたは SAP メッセージ サーバーへの接続もサポートしています。
SAP ECC コネクタ
SAP ERP Central Component (ECC) は、財務、物流、HR、顧客サービス、製品計画などの業界アプリケーションをカバーする SAP Business Suite の中核となる製品です。 SAP ECC コネクタを使用すると、SAP NetWeaver バージョン 7 以降で SAP ECC からデータをコピーできます。 SAP ECC OData サービス (SAP テーブル/ビュー、BAPI、データ エクストラクターなど) によって公開されるオブジェクトからのデータのコピー、または相対アダプター経由で OData として受信できる SAP Process Integration (PI) に送信されたデータのコピーもサポートされています。
顧客向け SAP クラウド (C4C)
SAP Cloud for Customer は、販売、マーケティング、顧客サービス活動のためのクラウド ソリューションです。 SAP C4C コネクタを使用すると、SAP C4C データをサポートされているデータ ストアにコピーできます。 このコネクタにより、Azure Data Factory は SAP Cloud for Customer との間でデータをコピーできるようになります。
Power BI への接続
Power BI は、企業が洞察を得るまでの時間を短縮するクラウドベースのビジネス インテリジェンス サービスです。 データの視覚化、探索、分析情報の抽出に役立ちます。 Power BI は、オンプレミスとクラウドの両方の多様なデータ ソースに接続して、ビジネス運営の包括的なビューを提供できます。 Azure Data Warehouse、Azure Stream Analytics、Azure Machine Learning、Office 365 などの他の Microsoft 製品やクラウド サービスと統合できます。これらの機能により、Power BI は、データがどこにあるかに関係なく、データを最大限に活用するのに役立ちます。 – オンプレミスまたはクラウド。 オンプレミスに存在する必要があるデータは、引き続きオンプレミスに存在できます。 Power BI は、オンプレミス データと Power BI サービスの間で安全なデータ転送を行うためのデータ ゲートウェイを提供します。 SAP システムと Power BI の間でデータを転送するには、次の SAP コネクタを使用できます。
SAP HANA コネクタ
Power BI 用 SAP HANA コネクタを使用すると、ビジネス ユーザーは、複雑な技術スキーマを設計することなく、SAP HANA に簡単に接続し、インタラクティブなレポートや高度な分析を作成できます。 シンプルなポイントアンドクリック インターフェースにより、ツール内を簡単に移動し、ダッシュボードを構築するためのデータ接続を簡単に作成できます。
コネクタを使用すると、重要なコンテンツを簡単に発見でき、分析ビューや計算ビューなどの BI アーティファクトが最前線に表示されます。 上級ユーザーは、直接 SQL クエリを作成して行テーブルと列テーブルに接続できます。 SAP HANA コネクタは、DirectQuery モードとインポート モードの両方をサポートしています。 コネクタのその他の機能には、SSL、複数の HANA 入力変数、SAML ベースのシングル サインオン（SSO）などがあります。 インターフェースはシンプルでユーザーフレンドリーで、ユーザーが必要な情報を決定できるようにデータのプレビューも提供します。
SAP BW コネクタ
Power BI 用の SAP BW コネクタは、BW バージョン 7 以降をサポートしており、Power BI が SAP BW データ ソースにアクセスできるようにします。 コネクタは、アプリケーション サーバーとメッセージ サーバーの両方との通信をサポートし、インポート モードとダイレクト クエリ モードでもシームレスに機能します。 ダッシュボードのパフォーマンスが重要な場合は、クエリのインポート モードをお勧めします。 コネクタのバージョン 2.0 では、例外処理が改善され、数百万行のデータの取得が可能になります。
PowerApps への接続
PowerApps は、ユーザーがプログラミングの経験がなくてもモバイル アプリケーションや Web アプリケーションを構築できるローコード開発プラットフォームです。 事前に構築されたテンプレートと迅速な導入機能を提供し、組織内の全員が AI コンポーネントなどの高度な機能を備えた必要なアプリを構築できるようにします。 SAP ERP コネクタは、SAP データを PowerApps プラットフォームで開発しているアプリケーションと統合するために利用できるようになりました。
SAP ERP コネクタ
SAP ERP コネクタを使用すると、PowerApps プラットフォーム上のアプリを SAP ERP システム（SAP ECC または SAP S/4HANA）に接続できます。 SAP 認証または Windows 認証を使用して、SAP サーバーへの接続を作成します。 また、BAPI（ビジネス アプリケーション プログラミング インターフェイス）やカスタム RFC（リモート関数呼び出し）を呼び出し、入力パラメータと出力パラメータに動的スキーマを提供することもできます。
お客様のビジネスの SAP 統合を簡素化するにはどうすればよいでしょうか?
SAP システムは複雑であり、これをクラウド テクノロジーと統合するには、企業のインフラストラクチャとプロセスについて慎重に検討する必要があります。 すぐに使えるコネクタにより、統合プロセスが合理化され、Microsoft サービスとのシームレスな接続が可能になります。 ただし、さまざまなビジネス ユースケースに合わせてカスタム関数との接続を調整する必要がまだあります。
SAP Extend and Innovate に関する当社の専門知識により、SAP システムを Azure に統合または移行する際のあらゆる複雑さと課題に対処できます。 当社は、ビジネス インテリジェンスやビッグデータ分析からインフラストラクチャ移行やエンタープライズ統合に至るまで、さまざまな領域をカバーする、SAP 向けにカスタマイズされたエンドツーエンドのサービスを提供します。 重要なビジネス アプリケーションを SAP から Microsoft Azure に移行することは、リスクは高くなりますが、正しく行えば非常に有益な取り組みとなります。 SAP と Azure に関する豊富な経験により、企業が SAP アプリケーションをクラウドに移行したり、最新のクラウド ソリューションと統合したりして、拡張性、セキュリティ、費用対効果の向上というメリットを実現できるように支援してきました。
エンタープライズ システム向けの革新的なクラウド ソリューションの開発の詳細については、enterprisesales@celebaltech.com までお問い合わせください。
